おひとりさまピアノ塾 ~はじめてのピアノ

ピアノを始めてみませんか? ピアノはご自分のペースで進めていけば難しい楽器ではありません。

3.「よろこびのうた」Ⅱ

さて今回は「よろこびのうた」

両手演奏です。

まずはピアノ初心者の方にも

演奏していただける簡単バージョンです。

楽譜をご覧ください。

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それでは聴いてみましょう。

   

   www.youtube.com

 

右手のメロディは

前回弾いていただいたものと同じです。

まずは左手の練習から始めましょう。

 

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まずは青いドに

左手の5の指(小指)を置きましょう。

このバージョンでは

ドとソしかありませんので

ド→ソ ソ→ド の動きを

繰り返してみましょう。

そして楽譜を見ながら、

順に音出ししてみましょう。

 

左手のポジションを崩さず

鍵盤に置いたまま、

右手を赤のドへ置いて、

そのままメロディを復習しましょう。

 

さて、いよいよ両手演奏です。

楽譜を見ながら右手の音符と

左手の音符の縦に並んだところで

一緒に音を出していきます。

始めは「同時に音を出す(鍵盤を押す)」

という動作が

うまくいかないかと思いますが、

パズルか何かをしているように

ゆっくりと楽譜をたどりながら

最後まで頑張ってみましょう。

ここでのポイントは指の番号です。

なぜならこの曲では音一つに対して

指が一本ずつ割り当てられてますので

音の名前を認識するより、

右手左手の指番号を意識したほうが

完成への近道となるからです。

 

次回は少しステップアップしたバージョンの

「よろこびのうた」をご紹介します。

 

 

2.「よろこびのうた」

「よろこびのうた」 

年末になるといろいろなところで

演奏される、

ベートーベン作曲のいわゆる第九です。

正式には「交響曲第9番 合唱付き」

という名称、

この曲の一番盛り上がる部分で

混声合唱で演奏される部分です。

初めての方でも楽しんでいただけるよう、

3パターンの楽譜を作りました。

 

まずⅠは右手のメロディーだけの

シンプルなものです。

 

www.youtube.com

 

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すべて音名と指番号を振ってありますので
ゆっくりたどっていただければ、

聞きなれたメロディーになっていくかと

思います。

3段目にある2か所の 

ミファというところは8分音符といいます。

♪ が二つつながった形になっています。少し早めに弾いてみましょう。

 

で囲ったソは右手では弾きません。

のちほど左手で弾くことになっています。

 

それでは次のステップに行くために

左手の指慣らしです。

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赤いドは右手でしたが、

左手は青いドのところに置き、

5の指(小指)から順に

ドレミファソと弾きます。

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 左手は右手に比べて思うように

動かないかと思います。

利き手が左手でない場合、

日常生活で細かい動きをしないからです。

どんな方でも同じですからご安心ください。

 

さて次回は両手で

「よろこびのうた」にチャレンジです。

 

1.指慣らし

だいぶ前にレッスンさせていただいていた

一人の初心者の男性のことを

思い出しました。

50代後半からレッスンをスタートされ、

2年ほど経った時のことでした。

次に取り組まれる曲を選ぶにあたり、

私からおすすめの曲として、

太陽がいっぱい」という

昔のイタリア映画のタイトル曲を

弾いてお聞かせしていた時のことでした。

弾き終わり、その方のお顔を見ましたら、

涙をポロポロこぼされていたんです。

お聞きしましたら

「あの頃の思い出がこみあげてきてね」

とのこと。

フランス人俳優アラン・ドロン出世作

罪を犯し船で逃げるアラン・ドロンの背景に真っ赤な太陽。

その方は学生時代に

映画館で観たとのこと、

映画の内容を思い出したのか、

それとも若き日のいろいろを

思い出されていたのか・・。

いつもはバリバリのエリートビジネスマン、

思いがけない一言に

「音楽とはその人の人生に深く刻まれているのだ」と、

深く感動した経験でした。

 

大人の方のレッスンをしていると

その方の人生を音楽が彩るエピソードを

たくさん見てきました。

おいおいご紹介したいと思います。

 

さて今回よりいよいよ

「おひとりさま ピアノ塾」を初めていきたいと思います。

 

 

ドレミファソで指慣らし

 

それではピアノを弾くときに大切な

指番号からご説明します。

 

右手は親指から小指まで順に

1・2・3・4・5

左手も親指から小指まで順に

1・2・3・4・5

 

間違えやすいのは左手で、

小指から1~と思われる方が多いので

注意してください。

 

では次は実際にドの音を探してみましょう。

 

ピアノ、キーボードなど

持っていらっしゃる楽器によって

鍵盤の数が違いますが、体の中心を

ミの前に合わせて座り、

赤いドのところを右手の1の指(親指)で

押してみましょう。

 

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鍵盤をよく見ると、黒い鍵盤(黒鍵)が

2本並んでいるところと

3本並んでいるところがありますね。

ドは2本並んでいるところの左下です。

人差し指(2の指)、中指(3の指)で

Vサインを作って

2本並んだ黒い鍵盤に乗せ、

自然に親指(1の指)を下したところが

ドになります。

 

まずはゆっくり押してみましょう。

音が出ましたら、その隣の鍵盤を2の指、

その隣を3の指と押して5の指まで

続けてみましょう。

これがド・レ・ミ・ファ・ソの音に

なります。

 

何回かドレミファソを繰り返し

弾いてみましょう。

うまく音が出ましたか?

4の指(薬指)5の指(小指)は

普段使うことの少ない指ですので、

なかなかうまく動かないかもしれませんが、

あせらずゆっくり何回も、繰り返して

鍵盤の重さに慣れてください。

 

ソ・ファ・ミ・レ・ドと逆の流れでも

音を出してみましょう。

上手く指が動くようになりましたか?

 

それでは次にこれを楽譜で

確認してみましょう。

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これはト音記号と言って

音の表示をするときに使う記号です。

専門用語では音部記号といいます。

ピアノでは主に右手が弾く部分の表記に

用いられます。

ト音記号のトとは、ソの音を示しています。

少し難しくなりますので

音楽用語のことはあらためて

ご説明したいと思います。

 

 

それでは簡単な指慣らしドリルを

やってみましょう。

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ト音記号の隣にあるCは4分の4拍子

という意味の拍子記号です。

1小節(ひとつの箱)の中が4拍で

できているということを意味します。

 

黒玉や白玉の音符が出てきて、

少し複雑に見えますが、

音符はこの2種類です。

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これは2分音符(にぶおんぷ)と言って

2拍の音符

 

 

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これは4分音符(しぶおんぷ)

と言って1拍の音符です。

 

 

あまり難しく考えずに 

タン・タン・ター・アン という感じで

音を出していってください。

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次回はいよいよ名曲ベートーベンの第九より

「よろこびのうた」にチャレンジしましょう。

 

 

音楽を楽しみませんか?

ピアノ独学のすすめ 

                ~初心者の方へ

 

最近楽器を演奏できる芸能人の方が

テレビ番組やCMなどで

演奏を披露されているのを

目にすることが多くなったように思います。

酒造メーカーのCMで

ノリノリのバリトン・サックスや

ブルースハープ

そしてお笑い芸人みやぞんさんが

弾いているピアノを聴いて

「習ったことはなく、

音感だけで弾いている」という発言に

驚かれた方も多いのではないでしょうか。

 

そんなことが可能なのでしょうか?

 

音感というのは持って生まれた資質と

音楽をたくさん聴いて耳が育つ

という要素が大きいかと思いますし、

ピアノの演奏をはじめ楽器の演奏には

ある程度の知識や練習は必要かと思います。

では楽器の上達するためにレッスンに通い、

先生の指導を受けることが

すべてでしょうか?

 

「これから音楽大学受験を目指します」

「世界的な演奏家になりたい」

 

このような方は定期的に

レッスンに通うことが

夢の実現への一番の近道です。

そして大好きなレパートリー(曲)

の演奏を楽しむだけでなく、

先生の指導にそって美しい音色を出すために

テクニックを磨くトレーニングや

練習曲などこなし、

自宅での練習にも黙々と

励まなければなりません。

 

では、自分なりに音楽に親しみたい方は

どうでしょうか?

 

「大好きなあの曲を弾いてみたい。」

 その曲を弾けるようになるには

何が必要でしょうか?

ご本人のやる気・・これがあればOKです。

 

もちろん楽譜を読めるようになることも

大事ですから

音楽の基礎知識も必要ですし、

この曲はこのように指を動かす

という理解をしなければ

音楽にはなりません。

しかしすぐれたガイドブックがあったなら

この部分はクリアできることです。

 

「頭ではわかっていても

思うようには指が動かない」

ということを乗り越えるのは

ご本人の練習がすべてです。

 

ここでは始めてみたい楽器ナンバーワンの

ピアノに初めて取り組まれる方への

ガイドを務めていきたいと思います。

 

楽器の王様ピアノ

ピアノの特性としては

管楽器や弦楽器のような

単旋律楽器ではないということです。

これらの楽器は一人で

曲のメロディーを奏でることはできても

他の楽器と一緒に演奏しないと

厚みのあるサウンドにはなりません。

オーケストラやバンド演奏などを

見るとわかりますが、

ほかの楽器と演奏して初めて

「メロディー」

「ハーモニー(音の響き)」

という音楽の要素が整うのです。

ピアノは曲のメロディーだけを

弾くのでなく、

そのメロディーに合ったハーモニーを

一緒に弾くことで、

一人でそれらをカバーでき、

豊かな響きを得られる楽器です。

ピアノが楽器の王様と呼ばれるのは

このようなことを指しているのではないかと思います。

 

 

長年の指導実績から

 

私は音楽指導者として

長年ピアノのレッスンをしてきました。

おそらく300名くらいの方と

お目にかかり、

その方のモチベーションや

学習環境などに合わせ、

「どのようなテキスト(教則本など)

 を使おうか?」
「レッスンの中で上達していただくには

 どのようなお声がけをしよう?」
「発表会にはどのような曲を

 おすすめしよう?」
などと考えながら日々を過ごしてきました。

どのような・・この言葉が意味することは、

生徒さんは一人一人が個性をお持ちで、

指導法も決して一つではない

ということです。

カスタマイズ、ということになりますね。

初心者の方も大勢指導してきましたが、

この「カスタマイズ要素」

が比較的少ないのが

初めてピアノに触れるという方なのです。

 

「ドの鍵盤はここです」

「手はこのような形で置きましょう」

「このような指の順番で弾きましょう」

 

これは初心者向け教則本

ガイドブックがあれば、

ある程度ご本人が一人で学べるからです。


いろいろな方を指導していて

感じていることがあります。

ピアノの練習が長続きされる方には

傾向があります。

 

それは

 ご自分のペースで、

あまり頑張りすぎずに進めること

 

 それぞれの生活の中で

練習の時間をとるということは

決してたやすいことではありません。

夜中に家族が寝静まってから

お一人の時間をピアノ練習にあてる方も

いらっしゃれば、

早朝にサクッと練習される方も

いらっしゃるでしょう。

ご自分なりのペースを作る

ということになるかと思います。

 

そして「あまり頑張りすぎずに」

というのが一番大切かと思います。

 

「今日中にここまではできるようにする!」

「もう何か月も練習しているのに

 全然上手くならない」

 

このように先を急いだり

完璧を求めたりすることが続くと、

ピアノ練習から気持ちが

離れていってしまいます。

自分を追い詰めてしまうと

本来「音を楽しむ=音楽」はずだったのに

「音が苦」になってしまいます。

 

「今日はここまでで良しとしよう、

  続きはまた明日!」

「この曲は相性がよくないかな、

   では次の曲にチャレンジしてみよう!」

 

こんな軽い気持ちで続けていければ、

少しずつ身についてきますから、

焦らずに進んでいきましょう。

 

ピアノは

シニアの方にもゆっくりと

おひとりでお楽しみいただける楽器です。

 

このサイトでは

さしあたってこのような流れを

予定しています。

 

  1. 指慣らし
  2. 第九で有名な「よろこびのうた」右手
  3. 第九で有名な「よろこびのうた」両手簡単バージョン
  4. 第九で有名な「よろこびのうた」両手チャレンジバージョン
  5. クリスマス・ソング「ひいらぎ飾ろう」
  6. クリスマス・ソングもろびとこぞりて
  7. コードに挑戦「聖者の行進」

 

ぜひご一緒に

ピアノを楽しんでいただきたいと思います。